2大会ぶりの優勝を目指す日本が、カナダを3-0で破り、米国との決勝進出を決めた。

 負けの許されないの一戦の先発は、絶対的エース上野由岐子(36=ビックカメラ高崎)。カナダの強力打線を、切れ味鋭い直球と、巧みな投球術で翻弄(ほんろう)し、得点を許さない。5回に2死1、2塁のピンチを迎えたが、好調の3番ポリドーリを三振に抑え、雄たけびを上げた。

 攻撃では、3番の山崎早紀(26=トヨタ自動車)が大暴れ。1回裏、1死一塁から先制の三塁打を放つと、3回にはランニング本塁打で貴重な追加点を挙げ、好投する上野を助けた。

 上野は最終的に7回7奪三振の完封で、今大会6勝目。防御率0・00をキープしたまま、重要な試合でエースの役割を果たした。

 日本は、11日の準決勝で、08年北京五輪決勝を争ったライバル米国と対戦も、3-3のまま突入したタイブレーク(無死二塁から開始)の延長8回裏、二死三塁の場面で、藤田倭投手(27=太陽誘電)が左中間に安打を許し、サヨナラ負け。カナダとの3位決定戦に回っていた。

 試合後、宇津木麗華監督は、午後7時から米国との決勝戦について、「隠すことも何もなく、この試合は逃げたくない。上野で勝負していきたい」と上野の先発を明言。「最後の試合は一番勝ちたいゲーム。ここまでの収穫と、反省を生かして戦っていきたい」と前日のリベンジと、優勝に闘志を燃やしていた。