早大K高坂将太(2年)が1試合5FGを決め、関東学生最多記録を更新した。

慶大との対戦でTDパスで先制後、第2Qに2FGを決めた。後半にも50ヤードを含めて3FGを決め、過去8人が記録した4FGの最多記録を抜いた。高坂は最終プレーでも44ヤードで6本目のFGを狙ったが、これはブロックされて失敗した。

早大は第4QにもパスでTDを加え、慶大に29-10で快勝した。唯一3連勝を飾って、単独首位を守った。高坂はTFPキックも加えて17点をマークし、堅首に大きく貢献した。慶大は1勝2敗となった。

早大は攻守に慶大を圧倒したが、ゴール前で決定力を欠いた。その分、高坂にチャンスが回ってきて、19、29、35、50、13ヤードと5本のFGを確実に蹴り込んだ。新記録は場内放送もされ、高坂は「びっくりした。うれしかったけど、最後を外してしまったので」と悔やんだ。

都立国立でサッカーのCBで主将を務めていた。昨年早大に進学するとフットボールを始め、昨年はDBと兼任だった。昨年は控えKで3FGを決めたが「試合に出場するチャンスが多い」と考え、今年からK/Pに専念した。3回のPでも大きく陣地を挽回して、守備にも貢献した。

50ヤード以上のFGを決めたのは、関東では10人目にもなった。練習では風に乗って最長63ヤードを決めたこともあるという。昨年のK長谷川がケガで開幕から先発を守る。TFPキックも3試合で10回蹴って失敗はない。「調子がよかった。調子を維持して勝利に貢献したい」と話す。

日大不在のリーグ戦は混戦模様の中で、早大が頭一つ抜け出した。高岡監督は「まだミスが多い中で高坂のキックは大きかった。スコアリングキックの1位をとらせたい」。関東王座奪回に悲願の大学日本一へ、高坂の右足が大きな武器になる。

もう1試合では中大が日体大に17-10で今季初勝利を挙げた。ランを軸に2TD、1FGで前半を17-0とリード。後半は日体に反撃を許すも逃げ切り、1勝1敗とした。日体大は3敗。この日は台風の影響で、2試合とも会場、試合時間を変更しての開催となった。