F1第18戦USGP予選でトロロッソ・ホンダはピエール・ガスリーがQ1で7番手につけるなど好走を見せた。

今週末持ち込んだ新型フロントウイングとポッドフィンは取り外して旧型パッケージに戻した状態で走行したが、マシンのフィーリングの仕上がりは良く、ホンダのスペック3改良型パワーユニットも充分な効果を発揮した。パワーユニット規定数超過のグリッド降格ペナルティが決まっているためQ2以降は本格的なタイムアタックは行なわなかったが、ブレンドン・ハートリーも含めて2台ともに決勝に集中したセットアップとタイヤテストを行ない準備を整えている。

「クルマには昨日から良いフィーリングを感じていたし、ウエットでもドライでもマシンのフィーリングは良くて、予選自体も上手くいった。Q1のパフォーマンスはすごく良かったと思う。鈴鹿では予選ですごく上手くいったけど、今回もとても良いパフォーマンスが発揮できると思う。鈴鹿でもすでにスペック3のパフォーマンスは発揮されていたけど、今回のスペックも信頼性の対策でパフォーマンスが上がっているわけではなくて、それでもこれだけのパフォーマンスを発揮できたのはとてもポジティブなことだと思うよ」(ガスリー)

ハートリーもタイヤマネージメントを武器に最後尾スタートでも決勝でポイント圏内まで挽回する可能性はあると語る。

「僕らはフリー走行でかなり長めのロングランをやったし、みんなが予選も考えながら準備を進めていたのに対して、僕らは決勝のことだけを考えていた。彼らが予選パフォーマンスのためにある程度犠牲にしなければならなかったかもしれないのに対し、僕らは上手く決勝に合わせ込めたと思う。明日の決勝でその結果が出ると良いね。ポジションを上げるチャンスは充分あると思うよ。簡単ではないとは言えポイント獲得を目標にすることも充分可能だと思っているよ」

ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターも、本来であればQ3に進む力はあったと見る。決勝での力走に期待を寄せる。

「タラレバですけど、Q1での我々のタイムと路面の向上を見れば、Q3の中には入れたんじゃない?っていう感じでしたね。レースはやってみなきゃ分かりませんけど、我々としてはフリー走行でしっかりとタイヤデグラデーションと車体変化の状況は掴めたので、良いかたちで決勝に臨めると思います。我々も新しいスペックを投入して戦うわけですからドライバーもその気になっていますし、アグレッシブなレースを思う存分走って最後まで走り切ってもらえればと思っています」(米家峰起通信員)