新潟アルビレックスBBが4回戦進出を決めた。白鴎大に92-59と格の違いを見せつけた。通訳兼任のPG山口祐希(32)が自身の今季公式戦最長の25分51秒間出場で6得点3アシスト。PF鵜沢潤主将(37)がチーム最多の22得点と、リーグ戦のセカンドユニットのメンバーが存在をアピールした。

気迫に満ちていた。山口が積極的なプレーでチームを盛り上げた。第3Qの残り1分、素早いドリブルからレイアップ。相手のブロックで体勢を崩しながらもきっちりとリングに収めてファウルをもらう。フリースローも成功。3点シュートで71-37とリードを広げた。

大差をつけ、ほぼ勝敗が決しても、全力を出す。ルーズボールに飛び込んでは味方にパス。「(リーグ戦に)出ていないので少し疲れた。もっと練習しないと。いろいろとやれることがある」と反省の弁。ただ、「相手が対応していない時に、同じセットプレーを繰り返しできた。そういう部分をみつけられた」。司令塔としてのゲームメークに、6得点3アシスト以上の手ごたえを感じた。

リーグ戦はここまで出場9試合、合計17分の出場時間。Cダバンテ・ガードナー(27)PFラモント・ハミルトン(34)の通訳を担当しながら、普段から居残りでシュート練習をするなど、出番に備えてきた。

リーグ戦でなくても、公式戦は絶好のアピールの場。「コートにいるときは、みんなに声をかけようと思っている」。周囲への意思の伝達は通訳業で磨いている。「短時間でも自分を出す」。チームの快勝の中に、貢献の跡を刻んだ。

庄司和広監督(44)は「日本人選手だけのときも、やるべきことにチャレンジした」と及第点をつけた。山口を含め、コートの5人全員が日本人選手の時間帯がほとんど。その中でオフェンスリバウンド、ターンオーバーの減少、攻守の切り替えの精度を最後まで意識できた。

今日2日の4回戦は、リーグ戦の東地区首位・栃木ブレックスとの対戦。中地区首位の新潟との「首位対決」になる。「コートに入ったときは動き回る」と、山口も準備を怠らずに一戦に臨む。【斎藤慎一郎】