女子の決勝は大阪薫英女学院-岐阜女の初対決に決まった。昭和学院(千葉)に64-61で競り勝った大阪薫英は、18年ぶり3度目の進出で悲願の初優勝を、津幡(石川)を86-70で退けた岐阜女は、2年ぶり5度目の進出で3年ぶり2度目の栄冠を目指す。

岐阜女が、王座奪還へ虎視眈眈(たんたん)と態勢を整えた。高校総体準々決勝で倒し、手の内を知る津幡との再戦。「自分たちの特長を踏まえつつ、相手の弱点を突く」というPG木下七美(3年)の狙いどおりに試合を運んだ。伝統の堅い守備で相手のリズムを崩しつつ、ドライブやポストプレーで確実に加点。要所でPG池田沙紀主将(3年)が3点シュートを決めるなど、第1Qから試合の主導権を握り、最後まで手放すことはなかった。

今夏の高校総体で王座を譲った最大のライバル・桜花学園(愛知)が、準々決勝で敗退。安江満夫コーチ(65)は「当初の思惑と違ってきているが、私たちは確実に勝ち上がっていくことが狙い」と意に介すことなく、大会を通して決勝進出とその先のタイトルに照準を定めている。状況に応じて多くの選手に出場機会を与えてチーム全体で戦う準備も進めた。さらにこの日は、得点源の188センチセンター、ハディ・ダフェ(2年)がベンチ入りせず、体力の回復に専念した。

池田主将は「泣いても笑ってもあと1試合。目標は日本一。いつもどおり、やるべきことをやって勝ちたい」。自信を確信に変え、岐阜女が王手をかけた。