日本フェンシング協会は21日、文部科学省で会見し、レジャー予約サイトを運営するアソビュー社と提携し、競技普及を目指すプロジェクトを発表した。

「asoview!(アソビュー)」のサイトで体験教室を気軽に予約できるようにしたり、来月7日に都内で同協会の太田会長と対戦できるイベントを実施したりする。

太田雄貴会長(33)は現在、約6500人の競技人口を10年後に5万人とするのが「大きな目標」とし「1人でも多くの人に体験して欲しい」と期待した。

同社の山野智久代表取締役はレジャー・遊びを扱うベンチャー企業らしくジーパンに肩掛けバックを身に着けて会見に登壇。スーツ姿の太田会長、スポーツ庁の鈴木大地長官(51)の隣で「マイナースポーツの共通課題は身近に感じる機会がないこと。マイナースポーツの光になるように期待している」と口にした。

同社調べによると、競技を実際に体験したことがある人はわずか0・2%だが、53・6%の人が体験したい意向を持っているという。30代までに限れば、その数字は73・8%になるのだという。気軽にフェンシングを体験できる方法が見つからず「マッチングできていなかった」と山野代表取締役は普及が進まなかった原因を分析し「公園や動物園のようにレジャーに行く感覚。敷居を下げることができれば競技人口の増加に直結する可能性がある」と話した。

競技団体が他産業の知見を活用する事業を推進するスポーツ庁の鈴木長官は「先見事例として各競技団体が変わるロールモデル(お手本)となって欲しい」と話した。