フィギュアスケートの世界選手権が20日、さいたまスーパーアリーナで開幕する。

19日は本番リンクで公式練習が行われ、右足首負傷から復帰する男子の羽生結弦(24=ANA)が4回転ループや、4回転トーループ-トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の連続技を成功させるなど、圧倒的な存在感を放った。練習後は21日のショートプログラム(SP)に向けて記者会見に出席。主な一問一答は以下の通り。

-今大会に向けた練習で特に重点を置いてきたことは

羽生 まず、試合に向けて体を作るところから始めて、足首もまだ完治ではないけれど、試合に出られる状態に戻すようにやってきた。ここまでいろいろな方に支えられてきて、試合に出られるような状態になったので、どんなことに重点を置いてきたか(の質問)から外れてしまうけれど、感謝して滑りたい。

-現時点でどれぐらいの状態か。4カ月ぶりの試合で平昌五輪までの道のりと似ているが、去年との違いは

羽生 実際に胸を張って100%と言える状態です。シーズン前に理想としてた100%ではないかもしれないけれど、世界選手権に向けての状態としては100%。去年とは似ているところもあるなと思いつつ、世界選手権ということで五輪とまた違った緊張感がある。日本ということでまた違った注目のされ方、緊張感がある。同じようなところもありつつ、違ったことも楽しみながら、試合で感じたいことを感じていきたい。

-今大会で成し遂げたいこと

羽生 一番の目標は今シーズンの自分が演技してきたもの、練習を含めて、全ての自分に勝ちきれるような演技をすることが一番の目標。公式練習の準備の仕方、試合に向けての日々の過ごし方、気をつけないといけない点が多々ある。回復すべき時に回復して、集中すべき時に集中して、スケートを楽しみたいときに楽しみたい。

-今日の練習の感覚は。さいたまスーパーアリーナで滑ることは

羽生 まずさいたまスーパーアリーナで滑る世界選手権っていうのはソチ五輪後に優勝できたところでもあります。非常に自分自身気持ちよく試合に臨めている。メインリンクの練習でやりたかったこと、感じたかったことを、1つ1つ、感じることができた。やりたかったことを全て(練習で)達成できたという意味では、感覚良く滑れた。

-右足首のケガという意味では、ピョンチャンオリンピック(平昌五輪)までの準備を生かせたのか

羽生 うまくいかせたと思っています。今一番大切なのは世界選手権。あの時に一番大切だった試合である五輪に、もちろん月日は1カ月ほど短かったけれど、その中で優勝できた。ほぼ納得できる演技で優勝できたのがすごく自信になっているし、試合に出られない期間にどのように気持ちを作ればいいか、過ごせばいいか、その中でケガがどれほど苦しいかっていうのを経験した上での今回。気持ちは楽ではなかったが、いい経験をした上での今回の準備期間だったと思う。