スケートボード・ストリートで東京五輪出場を目指す青木勇貴斗(ゆきと、15=F2O PARK、静岡市清水区出身)が、初の「日本一」になった。

青木は12日まで新潟・村上市で行われた日本選手権に出場。決勝で圧倒的な強さをみせ、優勝を果たした。4位だった日本オープンとの総合成績で、トップで強化指定選手入り。五輪出場へ第1関門を突破した。

10日は20人が通過する予選で18位。左太ももの負傷もあって「コースが合わない」と落胆の表情で話していた。11日の準決勝も5位通過。ところが「少しでも上を狙う」と話した決勝では最初のランから全開。いきなり9点台を連発して35・3点で圧勝し「コースに慣れた。優勝できて良かった」と抜群の順応力が発揮できたことを喜んだ。

安定感のある滑りで表彰台の常連だったが、頂点は初めて。父信博さんは「海外の大会での経験が大きかった」と話す。強化指定選手になったことで、今後は世界最高峰ストリートリーグ(SLS)にも予選から参加が可能。そこでポイントを稼いで五輪ランキングを上げれば、東京五輪が見えてくる。「技のメーク率(成功率)を上げ、見ておもしろい滑りをしたい」。希望に満ちた未来が広がった。【荻島弘一】