20年東京オリンピック(五輪)で行われる卓球競技の会場仕様が16日、分かった。

床面とコートを囲うフェンスに「紅色」を使う。現在卓球ではボールは白色と決められており、選手が見やすいようボールが映える色を採用。大会組織委員会と国際卓球連盟、日本協会が東京体育館の会場仕様を検討していた。

水谷隼(木下グループ)を中心に、昨今のショーアップされた会場仕様だと、ボールが見えづらいとの声が上がっていた。五輪では、水谷らが問題視しているLED看板は設置されないが、日本協会は地元開催の「地の利」を最大限生かそうと日本選手の声をくみ取り、細部までこだわった。

床面マットは中国の卓球メーカー「天速」。16年リオ五輪でも同社製だったがエメラルドグリーンで光沢もあり、ボールが見えづらいとの指摘もあった。関係者によると床面の色はボールを見るのに非常に重要。東京五輪では紅色でもなるべく暗めにし、ボールが見やすいよう調整している。

日本協会は準備を加速するため、今月末に完成するナショナルトレーニングセンター拡充棟に東京五輪仕様のマットを導入する予定。東京五輪のボールは中国メーカー「紅双喜」で白色、卓球台はリオ五輪でも採用された日本の「三英」で色はリオでも使われたレジュブルーとなる。