16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)柔道男子100キロ級銅メダルの羽賀龍之介(28=旭化成)が3日、グランプリ・モントリオール大会(5~7日)に出場するため成田空港を出発した。

今春から「対海外勢」をテーマとし、4カ月ぶりの国際大会ではこれまで以上に「結果」にこだわることを強調。世界選手権(8月25日開幕、日本武道館)代表を逃し、同階級2~3番手の羽賀は「東京五輪まで1つも落とせない。内容がどうこうよりも結果を残すことが次につながる。(出稽古に来た)ジョージアやブラジルの大きい外国人とも組んで良い準備が出来た」。17年7月以来の国際大会優勝に向け、静かに闘志を燃やした。

リオ五輪後の18年3月に2度目の左肩手術を受けた。リハビリに励み、今年4月の全日本選抜体重別選手権決勝では17年世界王者のウルフ・アロン(23=了徳寺大職)に勝利したが、実績により世界代表には選出されなかった。東京五輪まで残り1年となる中、現状の立ち位置を理解し「今は結果につながるかが勝負だし、積み上げてきたことをしっかり出すだけ」と前を向く。

この日は、たまたまリオ五輪出発時と同じで、男子90キロ級金メダルのベイカー茉秋(24=日本中央競馬会)と100キロ超級銀メダルの原沢久喜(27=百五銀行)が同便だった。「リオへ行く時もこの3人で(試合日程の都合上)後発だった。現地でも同部屋だったし、3年の時間が過ぎるのは早いなと思った」。28歳の柔道家は、戦友ともに機上の人となった。