16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)競泳男子400メートル個人メドレー金メダル萩野公介(24=ブリヂストン)が、男子200メートル個人メドレー予選2組4レーンに登場した。2月16日のコナミオープン以来5カ月半ぶりの復帰レースで、2分1秒52をマーク。同組1着、全体の6位で午後の決勝に進出した。萩野は「会場にきていろんな選手に『お帰り』と言ってもらい、素直にうれしい」と笑顔で口にした。

復帰1本目のレースについては「目標は1分59秒23なので、予選は2分1秒。さすがにもう少し速いかなと思ったが、(体が)レース的な動きはしていないな。(最初の)バタフライのストロークが多かった。2分0秒後半ぐらいを考えていた」と話した。

今大会の目標は、まず代表チームに復帰すること。代表活動に参加するための基準タイムは1分59秒23。萩野が持つ日本記録1分55秒07を考えれば、問題のないタイムだが、ブランクの影響が未知数だった。決勝でクリアする手応えを聞かれて「これは全くわからないです」と即答。「(レースに向けた)調整は全くしていないので」と話した。

萩野は、2日に本番プールで“予行演習”を行っている。この日と4レーンでバタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、自由形と4泳法をじっくりと確認。最後はダイブの練習も行って最終調整を終えていた。仲間と談笑し、笑顔も見せるなどリラックスしていた。

萩野はモチベーションの低下などから約3カ月のブランクをつくった。その間にドイツ、ギリシャを旅行して、自分を見つめなおした。6月に本格的に練習を再開してわずか2カ月。その泳ぎが注目されていた。

萩野が東京五輪に出場するためには、来年4月の代表選考会を兼ねた日本選手権で一発勝負に臨むことになる。本来の五輪代表枠は「2」だが、7月28日までの世界選手権で瀬戸大也(25)が個人メドレー2冠=五輪内定を獲得。個人メドレーは200メートル、400メートルともに残り1枠となっている。