日本女子トライアスロンの第一人者、上田藍(35=シャクリー・グリーンタワー・稲毛インター)の4大会連続オリンピック(五輪)出場がピンチとなった。日本トライアスロン連合(JTU)は7日、上田が東京・台場で15日から行われる東京五輪予選大会を欠場すると発表。7月に左足を負傷(足底腱膜断裂)したためで、五輪代表争いから大きく遅れた。

上田は今年3月の大会で落車し、戦線離脱。6月のワールドカップ、アジア選手権で優勝し、五輪ランキングも13位の高橋侑子に次いで24位で日本人2位まで復調していた。しかし、JTUが五輪代表選考対象3大会の1つとする7月6日の世界シリーズ(WTS)ハンブルク大会のラスト300メートルで負傷。同じく選考大会の五輪予選も欠場になった。

開催国枠男女各2を持つJTUは五輪予選大会を最優先し、日本人トップのメダル獲得で代表に選出するとしていた。しかし、上田はそのチャンスも逃した。稀な症例で完治までの時間も不透明、現在も歩行に松葉づえを使う。それでも、常に前向きな上田は「笑顔で成長できるように努めていきます」とコメント。数々の苦難を乗り越えてきた驚異的な回復力で、最後の選考対象となる来年3月のWTSアブダビ大会での一発代表入りにかける。