第3日もメダルラッシュが期待される。男子73キロ級で、「絶対王者」こと16年リオデジャネイロ金メダルの大野将平(27=旭化成)が優勝候補だ。

同五輪以降、休養を経て17年グランドスラム(GS)デュッセルドルフ大会から本格復帰。昨夏のジャカルタ・アジア大会を制してから、3連勝と無類の強さを発揮した。真っ向から組み合う正統派スタイルで、右組みから繰り出す豪快な内股や大外刈りも健在。ライバルの世界王者、アン・チャンリン(韓国)が負傷欠場のため、15年大会以来となる世界王者奪還の可能性は十分ある。

女子57キロ級で、「松本薫の後継者」と期待される芳田司(23=コマツ)は2連覇を狙う。順当に進めば、決勝で高校時代からのライバルでカナダ国籍を取得した出口クリスタと対戦する可能性が高い。6月の全日本実業団体対抗大会で左太ももを痛めたが、畳から離れた期間で、自身と向き合う時間をつくり上半身と体幹を中心に鍛えてきた。大舞台前になると髪形を変え、昨年は後頭部とサイドを刈り上げた「タラちゃんカット」、一昨年は後頭部を刈り上げた「マッシュルームカット」で臨んだ。左組みからの切れ味鋭い内股が武器で、お尻で押し上げるような独特な掛け方のため「ケツ股」とも呼ばれる。2連覇するためには「集中力」を課題とし、巧みな足技のほか、髪形やケツ股にも注目だ。