女子決勝は、山形中央が山形商の30連覇を阻止し、創立74年目で初のウインターカップ出場を決めた。

先発5人の平均身長で5センチ上回る相手に対し、速さと運動量で対抗。1度もリードを許さず、夏の県高校総体に続く同カード決勝を62-54で制した。

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先制攻撃を仕掛けた。第1クオーター(Q)は177センチの斎藤葉那(2年)の連続シュートで流れを呼び込み、19-4と突き放した。第2Qに2点差まで迫られたが、主導権は渡さなかった。チーム最長身の斎藤は計21得点と活躍した。酒田二中3年時の県中学総体で右ひざ前十字靱帯(じんたい)を断裂。8強進出を逃した同じコートで当時の悔しさ晴らした。第4Q中盤、右足けいれんで一時ベンチに退いたが「なるべく早く復帰しようという気持ちで治しました。インサイドは負けない。リバウンドは県NO・1を目指したい」とゴール下を支配した。

得点源のガード島村きらら(2年)がマークに苦しむ中、チーム全員で内外をカバーした。1990年(平2)の第1回大会から県内無敵だった「平成女王」に土を付け、令和元年の新女王に。女子では県勢2校目のウインターカップ出場だ。全国総体は初戦突破も2回戦敗退。茂木卓矢監督(53)は「個のスキルアップとフィジカル強化が実を結んだ。インターハイの1つ上を目指したい」と目標を掲げた。【佐々木】