NBAウィザーズの八村塁(21)が、自己最多30得点を奪った。敵地でのクリッパーズ戦に開幕から18試合連続で先発。チーム最多の38分出場し、30得点、9リバウンド、3アシスト、1スティールを記録した。

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38分30得点は新人としては素晴らしい。点差が離れてマークが緩くなった部分もあるが、相手は前半からビールのマークを徹底しており、それによってスペースが空いたところをしっかり決めていた。同じチームのブラウンJr.よりもフィジカルは強かったし、クリッパーズのレナードやジョージに対してもコンタクトで負けていなかった。前試合でレーカーズのレブロンと対峙(たいじ)したのもいい経験になっている。

第4Qの出場時間が少ないと言われているが、そこまで気にすることはない。ウィザーズのセカンドユニット(先発以外の選手)の得点力が高く、年俸の高い選手を出場させたいとのチーム事情もある。それだけに、先月4日のピストンズ戦以外は20分以上の出場を続けていることの方が評価に値する。

NBAは年数を重ねていくにつれていかに成長していくかが大事。スター選手でも毎試合課題を克服している。今後は3点シュートの精度やチームとしての動きをしっかり上げていけば、来年以降も起用される。チームは負けが先行しているが、常に自己ベストを更新してほしい。このまま82試合出場し続けるようになれば、来年の東京オリンピック(五輪)で日本代表として戻ってくるのが心底楽しみになる。(NBAコメンテーター)