清水桜が丘(静岡)は、昨夏全国高校総体準優勝校の東北(宮城)に0-2で敗れた。1セット目から相手の強力サーブに陣形を崩され、立て続けに失点。攻撃もスタメンの平均身長190センチを誇る相手の高さが壁となり、形をつくることができなかった。何度もブロックの網にかかった山田大貴主将(3年)は「みんながつないでくれたのに決めきれなかった。ふがいない思いです」とため息を吐いた。

敵の術中にはまってしまった。チームはサーブレシーブが乱れ、苦し紛れに山田へトスを集中。だが、そこで相手の3枚ブロックに捕まり、得点源を封じられた。「(東北との)過去の練習試合では、あんなことはしてこなかった」とセッター空佳輝(3年)。試合中に相手の策に気づいたが、それでもエースを信じてボールを上げた。「山田は大きな存在。彼に任せることにブレはなかった」。

主将も仲間の思いを分かっていた。しかし、最後まで状況を打開することはできなかった。「自分の力のなさを実感しました」。今春には、大学バレー界の強豪・早大へ進学する。「今日のような試合でも力を発揮できるように成長したいです」。憧れの春高バレーで感じた悔しさを、未来への糧にする決意だ。【河合萌彦】