東京オリンピック(五輪)団体戦代表の平野美宇(19=日本生命)が2戦目となる5回戦で姿を消した。

出沢杏佳(17=大成女子高)に1-4で敗戦。相手のフォア表ソフト、バック粒高ラバーという変則的な戦型に幻惑され、最後までペースを握れなかった。出沢は前回大会でジュニア女子を制していた。

昨年に続き、5回戦で敗れた平野は「(ラバーが)表の練習はしてきたけど、イボ(粒高)は思ったより変化が多く、最後まで自分でコントロールできなかった」と悔しそうに言った。

平野はフォア側、バック側ともに「裏ソフト」と呼ばれる平らなラバーを使う。ボールに回転をかけやすいが、相手の回転の影響も受けやすい。

一方の出沢は、ラバーに粒がある「表ソフト」と、さらに突起が大きい「粒高」を使用。ボールとラバーの接地面が少なくなるため、相手ボールの回転の影響を受けにくい。さらに攻撃時には、ボールに予測が難しい変化が出やすく、時にはナックル現象も起きるため、受ける側は慣れるのに苦労する。ちなみに日本のエース伊藤もバック側に表ソフトを使用している。

平野は「全日本には異質型が多いので、練習はしてきたんですが…。海外でも異質型は少ないけど、いる。どんな戦型の選手にも勝てるようにしていきたい」と、東京五輪に向けて少しでも苦手な戦型を消していくよう努めていく。