空手の形男子で東京五輪代表を確定させている喜友名諒(29=劉衛流龍鳳会)が28日、遠征先のフランスから羽田空港に帰国し、「オリンピックを目標に、今まで以上に気を引き締めて稽古に励む」と気合いを入れ直した。

五輪イヤーの始動戦を最高の形で飾った。プレミアリーグ開幕戦のパリ大会で、26日の決勝では28・68のの高得点をたたき出して優勝。審判7人のうち1人は技術点、競技点とも“10点満点”を与えたほど完璧なパフォーマンスだった。

全日本空手道連盟によれば、前年1月に主要国際大会で形の採点方式が導入されてから10点が出たのは初めて。喜友名は「やっと出すことができた。もっとたくさん出したい」と自信を深めた様子だった。

同大会組手男子84キロ級で銀メダルとなり、新たに東京五輪75キロ級代表が決定的となった荒賀龍太郎(荒賀道場)は取材対応がなかった。決勝を棄権した要因の右手治療を優先するためで、今井謙一コーチは「3回戦で親指の付け根を痛めた。大きなけがではない」と軽傷であることを強調した。