3年ぶり2度目の優勝を飾った伊藤ふたば(17)が、東京オリンピック(五輪)代表の野口啓代(30=ともにTEAM au)に感謝の言葉を伝えた。

野口は東京五輪での現役引退を表明し、ボルダリングジャパンカップ(BJC)は今大会が最後となった。17歳の実力者は「競技中も啓代ちゃんと戦う最後のBJCと考えて悲しくなった。もっと一緒に出たかった。BJCで勝てるのも今回が最後で、最後に勝てたのはすごくうれしい。『ありがとう』という言葉しかない」と、日本女子の第一人者へ感謝の気持ちを伝えた。

伊藤は他の5選手が登れなかった高難易度の3課題目を2度目のトライで完登。野口と同じ4課題で3完登と並んだが、課題途中のボーナスに当たるゾーン獲得数で上回った。「啓代ちゃんを超えないと世界で勝てない。1回目の優勝はまぐれという感じだったけど、実力もついて強くなってきた」。夢は姉のように慕う野口とともに東京五輪に出場することだ。代表選考は続くが、「最後まで諦めない心を持って、1つ1つの大会で自分自身が納得する最高のパフォーマンスを出したい」と言葉に力を込めた。