新型コロナウイルスの影響で無観客の中、日本はダブルスも敗退。前日から3連敗を喫し、11月のデビス杯ファイナル進出を逃した。また、4月17、18日に行われる女子国別対抗戦フェド杯プレーオフ・日本-ウクライナ(大阪・靱テニスセンター)の開催も危機となった。日本テニス界も大きなピンチに立たされた。

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無観客の異様な雰囲気で、流れは変わらなかった。前日のシングルス2連敗から、大逆転を狙った日本だが、ダブルスでも完敗。岩渕聡監督は「(無観客は)相手に有利に働いたかもしれない」と、重圧を与えられなかった環境を悔やんだ。それでも開催はできた。

4月のフェド杯は開催自体が危ぶまれる。土橋登志久女子代表監督によると「相手のウクライナが自国でやりたいと言っている」。日本開催に難色を示し、主催の国際テニス連盟に打診しているという。自国開催の利が敵地の洗礼になるわけで、土橋監督は「あくまで日本開催は主張したい」。

ただ、会場の靱テニスセンターは15日まで新型コロナの影響で臨時休業。15日以降も、どうなるか不明だ。6月8日の世界ランクでは、東京オリンピックの代表が決まる。選手が世界ランクのポイント稼ぎに海外遠征に行けなくなる可能性もあるが、土橋監督は「まず選手の安全が最優先」と話した。

○…16年以来の代表復帰を果たした錦織だが、結局、出番は回ってこなかった。今後は数日後に渡米。米カリフォルニアでチャン、ミルヌイ両コーチと合流し、トレーニングを始める。その後、拠点とする米ブラデントンに戻る予定だ。昨年10月に手術した右ひじは「だいぶ戻ってきている」。改造中のサーブが、どこまで固まるかに注目が集まる。