国際スケート連盟とカナダ・ケベック州は11日(日本時間12日)、フィギュアスケート世界選手権(モントリオール)の中止を発表した。

新型コロナウイルス感染拡大を受け、開催可否や観客の有無も含め協議してきたが、発表の約3時間前に世界保健機関(WHO)がパンデミック(世界的大流行)宣言。危ぶまれていた中で決定打となった。

日本は男子の羽生結弦、宇野昌磨や女子の紀平梨花らが出場予定だった。今月2日に出国して現地で調整してきた紀平ら現場には無念の決定。主催者側は4月への延期も模索したが、感染症の収束が現実的ではなく断念した。代わって今年10月以降の年内に延期できるか数週間で検討するという。

世界選手権の中止は開催地プラハへ向かう米国チーム搭乗便が墜落し、選手全員が亡くなった1961年以来59年ぶり。2011年は東京で3月に開催予定だったが、東日本大震災の影響で翌4月にモスクワで代替開催された例がある。