スーパーラグビー(SR)の日本チーム、サンウルブズのFB竹田宜純(28)が13日、SR3連覇中のクルセイダーズ戦(14日、オーストラリア・ブリスベン)に向け、日本からのテレビ電話取材に応じた。

当初、東京・秩父宮で開催予定だったこの試合は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、オーストラリア開催に変更された。前節にSRデビューを果たした28歳は、ラグビーが出来ることに感謝し「ボールキープの時間を増やし、プランを遂行すれば自分たちのラグビーが出来ると思う。相手は強いが、自分たちのプレーをするだけ」と翌日の試合に向け、集中力を高めた。

新型コロナウイルスの影響で、1カ月の海外生活が続いている。外国人選手が日本人選手を気づかい「家族の調子はどう?」「日本に帰れないけどごめんね」などの言葉をかけてくるという。家族とは毎日、テレビ電話で会話し、普段通りの生活が送れていることも説明した。「家族ともコミュニケーションも図れていて問題ない。街に出れば日本食も食べられるし、マスクをしている人はいるが、そこまで困っていない」。

昨年11月に5年半所属したトヨタ自動車を退社。帝京大時代の同級生で、19年W杯日本代表CTB中村亮土(28=サントリー)の活躍に刺激を受け、社員から「プロ」としてSRに挑戦することを決意した。同社を退社する際、中村にも相談し「宜(よし)なら違うところでも出来る」と背中を押され「人生一度と考えた上で、後悔だけはしたくないと思ったし、3人の子供たちにも悔いが残る姿を見せたくなかった。中村の存在はすごく大きい」と感謝した。

目標は23年W杯フランス大会での日本代表入りだ。「ラグビー選手をやっている以上はそこを目指したい」。複数のポジションをこなす頼りになる28歳は、3年後の夢舞台へさらなる成長を誓った。