Bリーグの大河正明チェアマン(61)は26日、自身が6月末日付けで退任し、後任にB1千葉ジェッツの島田慎二会長(49)を迎えると発表した。7月1日に就任予定で、来月の会員総会ののち、理事会で正式決定する。

島田氏は2012年、当時bjリーグに所属していた千葉の社長に就任。経営難にあえいでいた状態から、リーグ屈指の人気クラブに育て上げた。17年から約1年間は、千葉代表とBリーグ副チェアマンを兼任。現在は全日本テコンドー協会副会長なども務める。大河チェアマンは島田氏に、「実績十分でバイタリティもある」と期待を寄せた。後任の選定に大河氏は直接関わらず、ワーキンググループによって推薦された。座長を務めた弁護士の野宮拓氏(44)は、島田氏を推した理由として「ナショナルクライアント(全国的知名度のある大企業)に向き合える経営者であること」などを挙げた。

大河チェアマンは任期を残した状態で身を引くことになる。その決断を下した理由として、長期的な視点に立ち、若い世代に早く引き継ぐことが重要と考えたことなどを挙げた。大型スポンサー契約を結ぶめどが立ったことも、要因のひとつとした。体調面での問題は「一切ない」とし、今後に関しては「プロに限らず、広くスポーツでお役に立てれば。ちょろちょろとお声掛けはあるが、決まっていない」と話した。

B1千葉は同日、島田会長と米盛勇哉社長の退任を発表。新たな代表取締役社長に、ミクシィ・スポーツ事業本部長の田村征也氏が就任すると発表した。島田氏は、「このタイミングで完全にクラブを離れることを決意した。非常に厳しい経営環境であるが、新経営陣、フロントスタッフ、チームを信じて託す」などとコメントした。

島田氏とクラブ経営アドバイザー契約を結んでいたB2福岡も、6月末日をもって契約を終了することを発表した。【奥岡幹浩】