男子テニスで、日本NO・2、世界48位の西岡良仁(24=ミキハウス)が、不透明な世界ツアー再開に苦言を呈した。

28日、千葉市内で無観客での国内非公式大会「橋本総業チャレンジテニス」に出場。「すごく楽しかった。こうやって感覚を取り戻していきたい」と話した。

しかし、テニスがプレーできる喜びとは裏腹に、ツアー転戦となると話は違う。3月から中断されていた男子ツアーは、8月14日のシティオープン(米ワシントンDC)で再開される。しかし、「どうなるのか明確化もない中で、とりあえずやりたいからやるっていうのは、どうなのかなと思う」と、運営サイドへの不満は手厳しい。

西岡によると「(ツアーを統括する)ATPからは何の指示もない」という。8月31日から無観客で開幕予定の全米オープン(ニューヨーク)も「数日前に、誰が来るのか決めろと言われて。早すぎるだろう」と感じている。

それでなくとも、米国で新型コロナウイルスの感染は収束はしておらず「断然、不安の方が大きい。この状況下で(ツアーを)やれば、みんな確実に(新型コロナに)かかると思う」と嘆く。ツアー再開が決まっただけで、それ以外、世界ランキングの再始動方法や、各大会の感染対策など、何も決まっていない。

一応、ワシントンDCの開幕戦には「行く予定」。ただ、「ワシントンでの生活内容だったり、細かいところが全く見えない。そこをはっきりしてくれないと、確実に行くとは言えない」と複雑な胸の内を明かした。【吉松忠弘】