男子テニスの全日本男子プロテニス選手会が、自らの手で学生やジュニアに手を差し伸べた。

1日、千葉・柏市内で非公式戦ながら初の大会「+POWER CUP」を主催。日本男子で世界48位の西岡良仁(24=ミキハウス)、同117位で選手会代表の添田豪(35=GODAI)らが、新型コロナウイルスの感染拡大で大会がなくなった大学生やジュニアを相手に試合の場を提供。ともに戦うことで、日本トップのテニスを伝授した。

2~3月ごろから、添田は「ジュニアたちに何かをしてあげたい。プロになるのを諦めてしまうジュニアらもいるかもしれない」と、選手会での大会創設を計画。コロナ禍の中、なかなか進まない計画を、リモート会議などを使いながら、地道に実現に向けて歩を進めた。「初めは本当にできるかなと思っていたし、コロナ対策にも気を使った。でも、やってみてジュニアらにプレーできる場を与えられて良かった」と話した。

大会は、シングルス4試合、ダブルス2試合の団体戦で行われ、トッププロからの指導や、ジュニアらの声援で盛り上がった。添田は「今後も、1年に1、2回は、このような大会を継続していきたい」と、先行きが見えないツアーに対して、新たな未来を見据えていた。