国際スケート連盟(ISU)のフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ開催発表を受け、ISUラケルニク副会長(ロシア)が日本時間5日、同国タス通信の取材に応じた。10月に開幕する全6大会の出場者が開催国の選手、その国に練習拠点を置く選手らに制限される決定事項に加え「選手は2つではなく1つの大会に出場する」と明言。今季は「1人1大会」になる見通しを示した。

関係者によると、ISUは12月のGPファイナル(北京)出場者を従来の倍の12選手にするプランを検討中。実現した場合、まず各大会の優勝者6人に出場権を付与し、7~12位については全6戦の競技点数をランキング化して選ぶ方法などを模索しているという。世界トップの女子選手が集結するロシア杯など、レベルの偏りを解消する狙いもあるとみられ、28日の次回理事会まで議論を重ねる。

また、日本スケート連盟は5日にNHK杯の実施概要について「9月ごろに案内予定」と発表。同時に、どの選手をどの大会に送り込むのか「連盟としては(28日のISU理事会を)ただ待つのではなく、3パターンほどシミュレーションをしておきたい」(関係者)。選手派遣の想定と情報収集に努める。【木下淳】