新潟アルビレックスBBは秋田ノーザンハピネッツに54-97で敗れた。プレシーズンゲーム初戦は大差の黒星だった。川崎ブレイブサンダースから移籍の新戦力、SF林翔太郎(24)がチーム最長の29分32秒間の出場でチーム最多の16得点。今季掲げる走るバスケを実践し、アピールした。新潟は今日6日も秋田とアオーレ長岡で対戦する。

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ボールを持った林はドリブルのスピードを止めずにリングに向かった。「打てるところは打っていく」。相手の守備を体で受けながらもしっかりとリングに沈める。第3Q、チームの最初の得点を得意のプレーで決めた。

「久しぶりの試合だったので楽しかった」。スタメンで出場し、第1Qから持ち味を出した。ドライブからのシュートと3点シュートで5得点。第2Qもミドルシュートを沈める。8月29日に左手を負傷した。サポーターでカバーしながらのプレー。それでもチームで一番長い29分32秒間コートに立ち、最多の16得点と気を吐いた。福田将吾監督(36)も「秋田さんの激しいプレッシャーの中、自分のプレーを出してくれた。今後、軸になる選手」と評価した。

新潟の今季初の対外試合は43点差の大敗。福田監督は「相手のプレッシャーに慌てた。孤立してプレーする場面が多かった」。ターンオーバー18個とミスが重なった。新外国籍選手のPFチャード・ヘンドリックス(33)、SFロスコ・アレン(27)は8月31日に合流。5対5の試合形式の練習も3日にようやく始まったばかり。昨季の主力が残り、タイトな守備をする秋田との仕上がりの差は明確だった。

その状況でも目指すものはぶれなかった。第1Qでベンチメンバー11人全員が出場し、出場時間も10人が10分以上。一丸で試合をつないでいくスタイルは通した。日本人選手だけがコートに立つ時間帯も試した。

今日6日の2戦目はプレーの精度アップが求められる。「ドライブから周囲をクリエートするプレーをもっと出したい」。林は修正点を挙げ、“今季初勝利”を誓った。【斎藤慎一郎】