2度の4大大会優勝を誇る世界ランキング9位の大坂なおみ(22=日清食品)が、大きな壁を突破した。

前哨戦ウエウスタン・アンド・サザン・オープン準々決勝で苦戦した同21位のアネット・コンタベイト(エストニア)に6-3、6-4で勝ち、2年ぶりのベスト8に進出。準々決勝では同93位のロジャース(米国)と対戦する。対戦成績は大坂から0勝3敗だ。

大坂が過去、4大大会本戦に出場したのは15回。その内、優勝した18年全米、19年全豪の2回を除いた13回すべて、4回戦かそれ以前に敗退している。つまり、4回戦を勝ち上がった2回ともに、優勝しかないのだ。データ上、ここからは、優勝に突き進むだけだ。

コンタベイトとは前哨戦での対戦時、大坂は一時4-6、0-2まで追い込まれた。新型コロナウイルスの感染拡大で中断していた世界ツアーが再開し、大坂が復帰した後、初めてラケットを投げた試合となった。しかし、そこから「気持ちを前向きにした」と9ゲームを連取。一気に逆転につなげた。この日も、粘る相手を振り切った。

準々決勝では、2度のウィンブルドン優勝を誇るクビトバ(チェコ)を破った伏兵のロジャースが相手だ。クビトバが勝ち上がれば、19年全豪決勝の再現となっていた。しかし、ロジャースも侮れない。実は、大坂はロジャースに1度も勝ったことがない。それどころか、セットさえも奪っていない。

直近の対戦は17年4月のボルボカー・オープン(米チャールストン)3回戦。すでに3年以上対戦がなく、すべての対戦は大坂が急激に力をつけた18年より前だ。比較にはならないが、体に染みついた勝ったことがない感覚は嫌なものだ。気を引き締めて挑みたい。

◆大坂対ロジャース対戦成績

13年米レキシントン(ツアー下部大会)2回戦 ●0-2 大坂

15年米オスプレー(ツアー下部大会)2回戦 ●0-2 大坂

17年ボルボカー・オープン3回戦 ●0-2 大坂

◆全米オープンテニスは、8月31日から、WOWOWで連日独占生中継。また、WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信予定。