昨季インターハイ女王の吉岡詩果(17=植草学園大付高3年)がSP54・92点で首位発進した。

冒頭の3回転ルッツ-2回転トーループの連続ジャンプは、ルッツに今季新設の「q」マーク(4分の1回転不足)が付き、続く3回転ループも回転不足と判定されたものの、最後のダブルアクセル(2回転半)は美しく成功。スピン3種とステップシークエンスすべて最高評価のレベル4を獲得する滑りで、出場12選手の中で唯一の50点台をマークした。

得点が表示された瞬間は納得の笑顔。ジャンプについて「慎重にいきすぎた」と苦笑いしつつ、演技全体としては「まとめられて良かったかなと思います」と振り返った。

今季初戦は、シニア転向1年目のデビュー戦でもあった。「緊張はそこまでなかったんですけど、久しぶりの試合なので、どんな感じなんだろうとは思いました」とリンクに立ち、シニア挑戦について「7月の終わりごろに決めました。上がろうかなって」と説明した。

無観客開催も「いつもと変わらず」と動じず、翌4日のフリーへ。「1つ1つのジャンプを普段の練習みたいに跳びたいです。見どころは最後のステップ。そこが1番、盛り上がるように頑張りたいと思います」とシニア初優勝を視界にとらえた。

2位は増田未夢(18=白鵬女子高)で46・03点、3位は河西萌音(21=山梨学院大)で45・06点だった。【木下淳】