年末年始にかけて、サッカーやラグビーなどの高校スポーツ全国大会が各地で開催される。日刊スポーツ東北版では今日から、競技別に東北の代表校を全チーム紹介します。第1弾は「冬に輝く」バスケットボールです。全国高校バスケットボール選手権が12月23~29日、東京体育館などで開催される。2月の東北新人で優勝した男女優勝校は「東北ブロック枠」として、出場権が与えられた。女子の東北枠では郡山商(福島)が出場する。

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郡山商は2枚看板の一角を欠きながらも、県選手権5連覇で7度目の全国選手権に挑む。決勝の帝京安積戦では1年時から全国を経験するエース円谷愛加(3年)がチーム最多17得点でけん引。菅野楓夏(2年)も同2位の14得点と台頭した。円谷と並ぶエース須釜心(3年)は7月に右膝前十字靱帯(じんたい)を損傷し離脱中。それでも東北新人優勝のチームは今大会6試合中4試合が100点ゲームと総合力が光った。

“須釜マニア”を自認する次期エース候補の菅野は「エースで自分と同じポジションで、超えよう超えようと目標にしてきた先輩」と尊敬し、「1年生のときから(須釜)心さんのシュート動画を撮らせてもらい、それを見て改善している」。シュート技術を吸収し、課題の成功率アップを目指す。また3点シュートに注力。朝と午後の練習を合わせて1日最低100本は3点シュートを打ち込む。

戦線離脱中の須釜は高校でバスケをやめるつもりだったが、負傷後にオファーがあり、日大で競技を続ける。「ウインター(全国選手権)を目指しつつ、その後の大学で万全な状態でプレーすることに照準を合わせている」。新チーム始動から「ずっと全国ベスト8と言ってきた。県大会のように何十点差という戦いはないと思うが、接戦でも絶対勝つ安心感というか、最後は絶対勝つ何かがある」とチームを信頼する。

過去4年はすべて2回戦敗退。目標の8強へ壁を乗り越える。【山田愛斗】