国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(66)が17日、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの選手村(東京都中央区晴海)を訪れた。視察後、取材に応じ、前日に言及していた新型コロナウイルス感染症対策のワクチン接種案について、また語った。

詰めかけた記者団から、この選手村を利用するアスリートにワクチン接種を義務付ける考えはあるか聞かれると「選手の自由裁量だ」と答え「もしワクチンを入手できれば、IOCは接種を勧めていくだけだ。『安全のために良いことですよ』と。日本国民のためにも望ましいし、連帯が生まれる」と重ねて強調した。

接種のメリットとして新たに「ワクチンを受けた選手同士なら、特に選手村で安心できるはず。仲間に安心を与えられるはず。準備にも集中できるようになる」と語り、開催を「確信」しているという来夏へ「健康状態にもよるし、ワクチンを(出場)条件には入れないが、できるだけ多くのアスリートに受けてもらえば安心して試合に臨んでいただける。専門家の意見に従いたい」と、あらためて意欲を示した。【木下淳】