フリー走行で、レッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが2番手とまずまずの滑り出しを見せたものの、アレクサンダー・アルボンは大クラッシュを喫してしまった。

2回目のアタックラップ1周目に最終コーナーでコース外にはみ出し、ステアリング修正を加えたところで挙動を乱してスピン。そのままバリアーにクラッシュしてマシン右側を大破させてしまった。

メディカルセンターでチェックを受けたアルボンの身体に問題はなかった。

「OKだよ。これまでに何度もクラッシュしたことはあるし、慣れているからね。レースをする上で乗り越えて行かなければならないことのひとつでしかない。(ランオフエリアに飛び出して)あれだけグリップがないのには驚いたけど、そういうこともあるよね。良くない角度で当たってしまったから、かなり難しいクラッシュになってしまったし喜ばしいことではないけど、大丈夫だよ」(アルボン)

トップから0・347秒差のタイムを記録したフェルスタッペンは、マシンのフィーリングに満足しているものの、柔らかめのタイヤが持ち込まれているためこれをうまく使いこなすマシンに仕上げる必要があると語った。

「僕らとしてはマシンのバランスをさらに良くしていくことに集中するだけだし、今週はタイヤのデグラデーション(性能低下)がものすごく大きくて扱いがとてもトリッキーだからレース運営にもかなり集中する必要があるだろう」

ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターも、金曜フリー走行の進捗(しんちょく)は順調としつつも、予選・決勝に向けてさらに車体・パワーユニットの両面を煮詰めていくとした。

「FP2の中盤にアルボンがクラッシュということで痛い事故だったんですが、ドライバーにケガがなかったのは良かったと思います。そのクラッシュを除けばパワーユニットとしては順調な1日でしたが、まだまだ最適化を進める必要がありますし、車体側もまだ細かいところを煮詰めるということで、今晩しっかり行って明日のFP3で確認して予選・決勝に向けて準備を進めたいと思います」

(米家峰起通信員)