東北勢の2校が好発進した。青森山田は58-0で若狭東(福井)に快勝。CTBハニテリ・ヴァイレア(3年)が2トライ、FB千葉健(3年)が3トライを挙げるなど、7人で計10トライで圧倒した。初出場した前回大会に続く、2大会連続での初戦突破を決めた。

25大会連続27度目出場の仙台育英(宮城)は50-0で富山第一に大勝。学法福島、黒沢尻北(岩手)は、ともに初戦で姿を消した。

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青森山田は開始早々からトンガパワーを見せつけた。前半2分、ゴール手前ラックから左に展開し、最後はトンガ人留学生のハニテリが左中間へ先制トライを挙げた。「チームに勢いを与えるため、自分が先陣を切ってトライするつもりだった」と目標達成し、同24分にも左中間へ2本目のトライを決め、36-0で前半を終えた。

名門サッカー部から転身の千葉は、ハットトリックを達成した。前半7分、ハーフウエー付近から、50メートル6秒0の快足を飛ばすと、相手ディフェンス陣を振り切って、難なく中央へ独走トライ。「走り切れて、気持ち良かった」と、これが花園初トライ。さらに同14分には左中間へ、後半20分には左隅へとトライを決め「サッカーよりもゴールが広いので得点しやすい」と満足の表情を見せた。

「ラグビーをやって良かった」。入学当初はサッカー部に入部した千葉は、高1の9月に橋本高行監督(38)から勧誘され、ラグビーに転向した。「ラグビーは好きだったので、ルールもすぐに覚えられた」と振り返る。2年生では主力として活躍し、昨年の花園1勝にも大きく貢献し、「2度の花園を経験できた。今大会が最後になるので、悔いなく終わりたい。力を出し切ります」と意気込む。

チーム目標の「花園で年越し」を実現させる。次戦は30日、仙台育英(宮城)との東北勢対決。橋本監督は「新人東北大会でも優勝しているチーム。2年前の練習試合では負けた。胸を借りるつもりで戦っていきます」と力を込める。前回大会は1勝止まりで2回戦敗退。雪辱を胸に、躍進してみせる。【佐藤究】

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