男子の仙台大明成(東北ブロック推薦・宮城)が、日本一奪還へ王手をかけた。

全国高校総体、選手権と昨年2連敗の北陸(福井、前回大会3位)に60-58で競り勝ち、リベンジを果たした。越田大翔(たいと、3年)がチーム最多24得点を挙げた。「八村2世」の山崎一渉(いぶ、2年)が、16得点15リバウンドで3戦連続ダブルダブル、山崎紀人(2年)も11得点で「ダブル山崎」も奮闘し、勝利に導いた。

57-58の第4クオーター(Q)残り38秒で勝ち越し、激闘を制した。越田がファウルを受けてフリースローを獲得。落ち着いて2本とも沈め、59-58と1点のリードを奪った。残り8秒でも再びフリースローを得る。会場が静まる独特の緊張感の中で、1本目を外したが、2本目は決め、1得点を積み上げたことが勝利に直結した。

前半は最大11点リードしたが、徐々に追い上げられ逆転される苦しい展開。それでも越田、山崎一、山崎紀が着実に加点し、完全には流れを渡さなかった。第4Qのフリースローを振り返った越田は「(佐藤)先生から『お前なら決められる』と言われて、仲間からも励まされ、そのおかげで決めることができました。失敗しても、思いきりやれたのは、良かったと思います」と力を込めた。

佐藤久夫監督(71)は越田について「頑張りましたね。今までは練習してきたことをすぐにコートで出せる選手ではなかったが、学習機能を働かせることが試合の中でもできている」。今日の決勝は東山(京都)と激突。2連覇中の福岡第一を撃破、北陸にはリベンジ成功。3年ぶり日本一へ、死角はない。【山田愛斗】

◆テレビ放送 男子決勝は29日正午からテレビ朝日系で生放送。

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