全国高校ラグビー大会が30日、大阪・花園ラグビー場で2回戦16試合が行われる。2大会ぶり7回目出場の早実(東京第2)は、シード校の京都成章(京都)と対戦する。「花園で年越し」を目標に掲げる後輩たちの活躍に、OBで早大ラグビー部主将のNO8丸尾崇真(4年)も刺激を受ける。「1日1日の積み重ねでやり切ることが大事」とエールを送った。

早実は丸尾が3年生の時から5大会連続で都予選決勝に進み、98回大会では82季ぶりに全国大会の舞台に帰ってきた。近年めざましく成長を遂げる母校に「高1の時に大谷(寛)監督になり、週1回大学に行ったり、大学のコーチが来たりと環境が変わりました」。「高大連携」が、強化のカギになったと実感。体格が一回り違う大学生たちが全力でぶつかったおかげで、同年代の試合では物おじしなくなったと振り返る。

ただ、高校時代の目標は当初、花園ではなかった。熱心に指導する大谷監督の姿で心が動いた。「大学で成長すればいいと思っていましたが、お子さんもいて仕事の合間を縫って指導する大谷さんを見たら、花園を本気で目指そうと思いましたね」。3年生の時に主将を任され、96回大会都予選決勝で東京に12-33に敗れた。今も悔しい記憶として刻まれているからこそ、後輩たちが全国の舞台で活躍する姿がうれしかった。

2回戦の京都成章は、1回戦で米子工(鳥取)に19トライ、129-0と大勝を収めた強豪だ。これに勝てば念願の「花園年越し」となる。

大谷監督は「ウチは何も失うものがない。最初から全力で行く」と闘志を燃やす。大学選手権を勝ち上がる早大ラグビー部も1月2日に準決勝(帝京大戦)が控えている中、守屋大誠主将(3年)は「大学生たちが戦う前に、僕らが負けるわけにいかない。絶対勝ちます」と意欲をみなぎらせていた。【平山連】