天理大(関西1位)が、3度目の決勝で初優勝を飾った。2連覇を懸けた早大(関東対抗戦2位)に55-28。決勝最多55得点で圧倒した。

関西勢の優勝は故平尾誠二さんを擁して3連覇した84年度の同大以来、36大会ぶり。

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天理大プロップ小鍜治悠太が、仲間からの「無言」の声援を力に変えた。決勝は控え部員全員が、午前4時に天理市をバスで出発。試合中はコロナ感染拡大防止のため、スクラムを組む前にFW第1列の名前を呼ぶ恒例の応援は自粛となった。それでも29-7の後半6分には相手ボールのスクラムを押し込み、こぼれ球に反応したSH藤原忍のトライを演出。花園出場経験のない大阪・大産大付高出身の小鍛治は「寮で、みんなが『(コールを)魂で言うから』と言ってくれた。みんなの気持ちは、聞こえてきました」と胸を張った。