女子500メートルでソチオリンピック(五輪)代表の菊池萌水(28=KHネオケム)が4年ぶり4度目、涙の優勝を飾った。18年ピョンチャン(平昌)五輪落選につながった長い不振を抜ける、22年北京五輪へ向けた1歩になった。17日の最終日で、4年ぶりの総合優勝を目指す。

1500メートルは山名里奈(21)が制した。男子の1500メートルは渡辺啓太(28)、同500メートルは重弘喜一(22)が優勝した。大会は新型コロナウイルス感染対策で無観客で開催された。

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4年ぶりに先頭でゴールを滑り抜けると、自然に涙があふれた。ゴーグルを外し、手で拭う。「トップ(選手)も出てないですが、それでも1位を勝ち取れたのが、この何年もの道の中で糧になりました。まだまだ途中ですけど、うれしいです」。

復活への道半ばは痛感する。練習で取り組む低い姿勢を保っての速度アップは、実戦では不十分だ。ただ、「抜き所は逃さなかったのは最低限の仕事はできた」と残り2周、2位からの逆転劇は前向きな要素。来年に迫る五輪へ、さらなる仕事を重ねていく。