16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)銀メダルの坂井聖人(25=セイコー)が、予選落ちした。4組5レーンで登場したが、スタートから遅れて1分59秒51で同6着、全体の19位に終わった。上位16人が進出する午後の準決勝に進出できなかった。

坂井は、リオ五輪で「怪物」フェルプスをわずか0秒04差まで追い詰めて、自己ベストの1分53秒40で銀メダルを獲得。東京五輪では金メダルを掲げていた。

17年世界選手権ブダペスト大会は日本代表として出場した。しかし直前の調整が合わず、不完全燃焼の6位だった。その後は右肩の痛みが増して、一時は冷蔵庫の開け閉めに苦労するほど。日常生活にも支障が出た。痛みが出ないフォーム探しが迷路の入り口だった。「タイムが出ない原因がわからない」と首をひねることが多くなった。

18年夏には右肩のガングリオン除去手術を受けた。20年1月の北島康介杯で1分55秒48を出して復活優勝。復調傾向に入ったが、コロナ禍で同4月の代表選考会は延期となった。そしてこの日、予選落ちした。

坂井は今大会で200メートル背泳ぎにもエントリーしている。