午後5時5分から、4種目の決勝が行われる。

注目は、男子200メートル平泳ぎ。前世界記録2分6秒67を持つ渡辺一平(24=トヨタ自動車)と自己ベスト2分6秒74を持つ佐藤翔馬が激突する。2人は世界歴代2位と4位。五輪メダルレベルの争いになる。

渡辺は準決勝を2分8秒14で全体の2位通過。「ラスト50メートルは余力を残している」とさらなる記録アップに自信を見せた。佐藤は2分9秒18と全体3位通過。初五輪を決めた100メートルの疲労があるが「ラスト50メートルが勝負。僕は前にいっているので、後ろは気にせず泳ぎます」と力強く宣言した。日本記録、世界記録2分6秒12(チュプコフ)を視野に入れた展開になる。

忘れてはいけないのは、自己ベストの2分8秒08で準決勝全体1位の武良竜也。同組で先行していた佐藤をラスト25メートル付近でぐっとスピードを上げて抜き去った。渡辺と佐藤がけん制し合うと、武良にもチャンスが出てくる。

派遣標準記録は2分8秒28。

女子200メートルバタフライは、16年リオデジャネイロ五輪代表の長谷川涼香が軸。昨夏に出した自己ベスト2分5秒62は19年世界選手権優勝タイムを上回っている。2枠目は牧野鉱子、林希菜がリード。

派遣標準記録は2分8秒43。

男子100メートル自由形は、6連覇中の中村克が優勝候補筆頭。「カツオ」こと松元克央がどこまで食い下がれるか。400メートルリレーのメンバー選考も兼ねており4位までの争いも注目だ。

派遣標準記録は48秒33。リレー派遣標準記録は4人合計タイムが3分15秒70、1人平均が48秒93。

男子800メートル自由形は、竹田渉瑚が派遣標準記録7分48秒12を突破できるかが、焦点になる。2月のジャパン・オープンでは7分50秒57と、あと2秒45に迫っている。予選のタイムは7分53秒04。あと5秒を削り出す努力に五輪をかける。

午後の部は、準決勝種目も行われる。

女子100メートル自由形は、54秒30で予選全体1位の池江璃花子が登場する。予選ですでにリレー派遣標準記録54秒42を突破。準決勝でも活躍が期待される。

男子200メートル個人メドレーでは萩野公介が1組、瀬戸大也が2組に入った。5日に400メートルリレー代表を決めた萩野にとっては同種目は今大会の本命種目だ。