NTTドコモ(ホワイトカンファレンス3位)が4点差で初のベスト4を逃した。

前半から鋭い出足で、トヨタ自動車(レッドカンファレンス2位)にプレッシャーをかけ、開始早々にPGで3点を先制。3-3の同15分にはゴール前のFW戦から、外に回してFBトム・マーシャル(30)がトライを決めるなど前半を4点リードで折り返した。29-33と2度目の逆転を許した後半71分以降も執念のアタックを展開、ロスタイムに入って2分41秒にボールを失うまで敵陣で攻め続け、伝統チームのトヨタ自動車を追い詰めた。

ヨハン・アッカーマンヘッドコーチは「今日だけでなく、今のチームの努力をとても誇りに思う」としながらも「こういうゲームは小さなミスから差がついてしまう」。後半に8点リードとした直後、SOマーティ・バンクスのキックが伸びすぎ、デッドボールラインを割り、反撃のトライを許すきっかけになったことなどを例に挙げ「いくらでも勝つチャンスがあっただけに、心が痛む」と声を落とした。

初の8強入りを果たすなど“ドコモ旋風”の原動力となったニュージーランド代表SHのTJ・ペレナラ(29)も悔しさを隠せない。「何度もあったチャンスを生かし切れず、トヨタはトライを取り切った」。敗因を問われると「正直、どこがキーポイントだったか、わからない」としながら、最初の逆転を許した後半1分、8点リードを1点差に詰め寄られた同22分のディフェンスを挙げて「ファーストフェイズとかで取られた緩いトライというか…。相手の得意な形でスコアを許したことが…。でも、それも決定的な敗因かどうかはわからない」とこぼした。ペレナラは1年契約。スーパーラグビーのハリケーンズ復帰など、注目される去就については語らなかった。【加藤裕一】