4輪ドリフト大会「FORMULA DRIFT JAPAN(=FDJ)」は15、16日、三重・鈴鹿ツインサーキットで第1戦が行われる。昨年、悲願の年間初制覇を果たした山下広一(52、JZX100マーク2)が連覇に燃える一方、アンドリュー・グレイ(42=スコットランド、レクサスRC)は2年ぶり5度目の年間王座を狙う。昨年は最終第5戦がコロナ禍で中止されたが、今年は11月まで全6戦が予定されている。

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今年のFDJの行方を占う上で忘れてはならないのが、昨年10月の第4戦岡山ラウンド。それまで首位のグレイが1回戦で敗退した結果、山下が総合首位に立つと、最終第5戦の中止決定で年間王者となった。

岡山での山下は準々決勝で高橋和己(29、BMW E92)を、準決勝で箕輪慎治(46、JZX100マーク2)を、いずれも3-0で退けると、決勝では「完勝」した。相手は岡山で優勝経験のある寺町邦彦(38、S15シルビア)。先行の1本目に接触されても、慌てることなく走り切ると、追走の2本目はビタビタに付けて実力を示した。

一昨年の岡山での最終戦はマシントラブルで決勝出走を断念した。因縁の舞台での優勝に、山下は優勝インタビューでこみ上げてくるものを押さえながら「こんな世の中で、まだ(予断を)許さない状態ですけど、運営していただいて選手一同感謝しています。応援よろしくお願いします」と次の戦いを見据えていた。

その後、鈴鹿で予定されていた昨年の第5戦は消えたが、今年の開幕で仕切り直しとなる。昨年の思いも胸に、”チャンプ”こと山下がディフェンディングチャンプとして帰ってくる。

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〈主催〉MSC〈後援〉日刊スポーツ新聞社ほか