日本オリンピック委員会(JOC)は1日、東京五輪日本選手団に向けたワクチン接種を本格的にスタートした。都内のナショナルトレーニングセンター(NTC)で約200人の選手、監督らが、国際オリンピック委員会(IOC)から無償提供されたワクチンを接種。6つの国内競技団体(NF)とJOC本部が参加した。日本選手団の福井烈団長、尾県貢総監督も接種した。ワクチン接種は、各NFに籍を置くチームドクターらが務めた。

福井団長は「国民の皆さまの接種に影響を及ぼさないことが大前提です。接する人との感染リスクを減らすことが日本社会全体へのリスクを減らす取り組みと考えております。もちろん接種する、しないは本人の意思を尊重します」と説明した。海外遠征などの理由で5月末にワクチンを接種した選手もいるが、この日が本格的な開始となった。

尾県総監督は「密にならず、長く待たずに打てた。居合わせた選手たちも『これで本当に安心して練習できる、競技ができる』と話していました」とした。

JOCでは選手、監督ら約1600人を対象として、五輪開幕前の7月20日ごろまでに、2回目の接種を終える計画を立てている。

海外を拠点として、国内に住民票がない代表選手に関してはJOCのワクチン接種の枠外になっている。