日本のエースで世界53位の錦織圭(31=日清食品)が、記念すべき4大大会通算100勝目をあげた。同67位のアレクセイ・ポピリン(21=オーストラリア)に6-4、6-4、6-4のストレートで勝ち、通算勝利数を日本人初の3桁の大台に乗せた。2回戦では、同14位のルード(ノルウェー)-同78位のトンプソン(オーストラリア)の勝者と対戦する。

錦織が4大大会の本戦にデビューしたのが、08年のウィンブルドンだった。同年の2月に、デルレービーチ国際でツアー初優勝。18歳の注目の新鋭だったが、第1セットを奪いながら、腹筋の肉離れで第2セットを落としたところで棄権した苦い思い出だ。

4大大会初勝利は、同年全米の1回戦だ。第29シードのモナコ(アルゼンチン)を4セットで下す金星で、記念すべき初勝利を飾った。同大会では、その勢いに乗って、一気に16強まで進出した。

その錦織も31歳になり、この日は、10歳も年下の若手を手玉に取った。「すごく良かった。終始、主導権を握れた」と、攻めと粘りのプレーがしっかりとかみ合い、ストレート勝ちだ。13年かけて積み上げた100勝目には「うれしいです」と苦笑いで、素晴らしい勝利を祝った。

◆4大大会シングルス通算勝利数 男子の最多勝利数は20回の優勝を誇るフェデラー(スイス)の366勝。錦織以前に100勝以上している男子選手は50人で、現役では11人だ。女子ではS・ウィリアムズ(米国)が365勝で最多。フェデラーと並んでいたが、今年1回戦負けで上積みがかなわなかった。日本女子最多は杉山愛の84勝だ。

◆放送 ウィンブルドンはWOWOWで全日生放送、同時配信される。