日本代表(世界ランク10位)がアイルランド(同4位)に屈した。

19年W杯日本大会では初勝利を挙げたが、この日の結果で通算1勝10敗。フランカーのリーチ・マイケル主将(32=東芝)は「自分たちは勝てた試合に負けた。ティア1(南半球4カ国対抗、欧州6カ国対抗に参加している強豪10チーム)にどうやって勝っていくか。満足してはいけない」と力を込めた。

試合前のウオーミングアップで先発予定だったNO8姫野和樹(26=トヨタ自動車)が負傷。急きょ欠場となり、テビタ・タタフ(25=サントリー)が先発、アマナキ・レレイ・マフィ(31=キヤノン)が控えに繰り上がった。ラインアウトなどセットプレーで細かな調整を余儀なくされたが、リーチは「ナキ(マフィ)がメンバーに入ってきたけれど、チームをバタバタさせるようなことはなかった」。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、51)は「アイルランドはホームで85%の勝率がある。簡単にはいかない。選手たちを誇りに思う」とたたえた。

後半3分にWTBシオサイア・フィフィタ(22=近鉄)のトライで一時逆転したが、相手は着実に好機を物にしてきた。新型コロナウイルスの影響で、20年は代表活動を行えなかった。アイルランドのアンディ・ファレルHC(46)からは「日本のラグビーは一貫している。(日本は)W杯以降、試合から離れていた現実がある。今の(日本の世界)ランキングは現状を反映していないと思う」とたたえられ、結果こそ伴わなかったが、爪痕を残した。