日本スポーツ協会は25日、コロナ禍に伴って今秋の三重国体を中止することになった。主催4者で中止に合意。正式決定は、26日の国体委員会をへてとなる。

昨年の鹿児島国体も中止となっており、2年連続となる。同じく第21回全国障害者スポーツ大会も併せて中止となる。

この日、オンラインで同協会の伊藤雅俊会長、スポーツ庁の室伏広治長官、三重県の鈴木英敬知事、日本障がい者スポーツ協会の山田登志夫常務理事の主催4者が、会議を行った。

冒頭で、鈴木知事が「全国、そして三重県の驚異的、爆発的な感染拡大、これを受けまして、断腸の思い、苦渋の決断ではありますが、県民の皆さんの命を守り抜かなければならない。命よりも重いものはない。そして国民の皆さんの健康、安全を守らなければならない」とした。

約30分の会議を終えて、日本スポーツ協会の大野国体委員長は「気持ちとしては非常に残念。(2年連続中止で)はざまの世代は苦労もされているのに、(活躍の場がなくなって)結果も出せない」と話した。

国体を開催した場合、三重県に選手、関係者約2万5000人が出入りする計算。同委員長は「五輪のようにバブル形式はちょっとできない。(感染者が)8月17日以降に1日1日と増えていった。自然災害が来るときに乗り越えられる準備をしてきた。しかしこの1週間で2~3倍の災害の波が押し寄せてきた。ちょっと太刀打ちできない」とした。

26日に三重国体中止が正式決定した場合、1カ月以内に三重県が延期を希望すれば、ルールに則って27年に三重国体を開催する流れになる。その際は、現在予定されている27年宮崎国体以降が1年ずつ遅れることになる。