新潟アルビレックスBBが今季初実戦を勝利で飾った。滋賀レイクスターズに83-73で競り勝った。ルーキーのSG遠藤善(22=日体大)が3点シュート5本を含む21点と、両チーム最多得点をマーク。出場時間も両チーム最長の26分44秒でMVPにも選出された。期待の新戦力が平岡富士貴監督(47)の新潟での7季ぶり采配に花を添えた。新潟のプレシーズンゲーム第2戦は18日、B2愛媛オレンジバイキングスと十日町市総合体育館で対戦する。

派手なデビューだった。遠藤はチームの最初と最後のスコアメークをした。第1クオーター、0-4から3点シュートで初得点。80-73の第4Qは試合終了1秒前に、この日5本目の3点シュートで締めた。

「21得点は良かったけど、チームが勝ったことの方がうれしい」。試合後、MVPボードを手に笑顔を見せる。26分44秒の出場で21得点。出場した両チーム20人の中で誰よりも長くコートに立ち、最も多くシュートを決めた。

新潟市東総合スポーツセンターは帝京長岡3年のウインター杯県予選決勝・開志国際戦で優勝を決めた場所。その時以来の同会場での試合だった。当時は13得点をマーク。「あの時と同じような気持ちで得点できた」。3点シュートのうち4本を失点直後に決めた。レイアップ、ミドルレンジからもリングをとらえた。ドライブで中央を割ってアシストも2。プロになっても攻撃の要として活躍した。

bjリーグ時代の14-15年以来、新潟の指揮を執った平岡監督は遠藤を「打ち切ってくれた」と評価した。今季初の対外試合でのルーキーの活躍はうれしい誤算。「自分らしくアグレッシブに」。そんな遠藤の意気込みは試合後、「試合開始から勢いをつけたい」と10・2開幕スタメンをアピールする自信に変わった。

PFジェフ・エアーズ(34)も4日に合流したばかりと、まだ戦力は整っていない。ターンオーバー15とミスもあった。「むしろ課題が出たことも良かった」。平岡監督はそこに伸びしろを感じた。「守備でミスもあった。次は修正したい」。遠藤も今後の上積みを誓った。【斎藤慎一郎】