16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)の陸上男子400メートルリレー銀メダリストで、今夏の東京五輪にも出場した飯塚翔太さん(30=ミズノ)が、トップアスリートに成長した原点、長くトップレベルで居続けられる理由の1つに「食事」を挙げた。主戦場の200メートルだけでなく、100メートルでも世界と戦ってきた飯塚さんは、10月6日に行われる「アスリートが語る『食』『カラダ』セミナー」に出演します。キャリアの原点となっている父の教え、大舞台で力を発揮できるメンタル論などを、セミナーに先立って明かしてくれました。

◇   ◇   ◇

-飯塚家では食事に関するルールがあったと聞きました。

飯塚 そうなんです。朝ご飯を食べないと学校に行かせてもらえなかったんですよ。父親が家の玄関に待ってて、食べ終わらないと空けてくれないです。朝食を食べないのはよくないと。あとお菓子も禁止。その子供の習慣が残っていて、今も練習と同じくらい食べるものは大事にしているんですよ。

-身長186センチ。体の大きさはスポーツでは有利な面も多いです。

飯塚 小学校4、5、6年と、1年で10センチずつ伸びました。小学校を卒業する時には174とか175とかあったんですよ。

-小さい頃の経験が大切なのですね。

飯塚 運動神経の発達は12歳ぐらいまでが大事。その年代、成長期に何を食べるかというのは、将来に関わると思いますよ。

-足の速さは、どのスポーツでも大事ですよね。どうすれば、少しでも速くなりますか?

飯塚 共通して言えるのはいい姿勢が取れていると速いんです。それだけで変わりますよ。あと走るのは片足ジャンプの連続みたいなものなんです。片足でしっかり安定して止まれたり、片足で安定して立てるようになれば、1歩で進める力も大きくなります。

-大きな舞台で力を発揮する心の保ち方なども少し教えてください。

飯塚 毎回、100%で臨めることってないじゃないですか。自分の調子ってある程度、分かると思うのですけど、無理に、それ以上を求めると、結局、力を出し切れなくなる。「緊張が来てるね」とか自分を客観視し、受け入れるようにしてます。

■セミナーのお知らせ

【「陸上・飯塚翔太トークセミナー~『速く』走る、飯塚流3つのカラダ作り」】

10月6日(水)午後7時半から開催します。スポーツアンカーとして活躍中のラクロスの元オーストラリア代表・山田幸代さんが司会を務め、対談形式で深掘りします。陸上ファンはもちろん、「食」「カラダづくり」に悩みを持つ選手やジュニアアスリートの保護者、指導者も楽しめる内容です。参加費は500円。

応募方法など詳細はこちら、https://athleterecipe.com/news/articles/202109030000409から。