ノルディックスキー距離の札幌トヨタ杯は8日、札幌・白旗山競技場で行われ、男子10キロフリーは北京オリンピック(五輪)代表を確実にしている山下陽暉(22=自衛隊)が25分22秒3で優勝した。7・5キロ地点までは2位だったがラストスパートして逆転した。「(代表に)選ばれた自分が他の選手に失礼がない結果を出すことが重要だと思っていた。優勝することができて良かった」と喜んだ。

12月末の全日本選手権で2位に入り、他の日本人選手のワールドカップ(W杯)での成績次第で代表入りする権利を手にしていた。4日に代表選考対象となるW杯のレースが全て終了し、吉報が届いた。

新年初戦で好スタートを切った。21年に自衛隊入りした社会人1年目はスピーード力と競り合いに勝つ粘り強さを持ち味とする。大舞台へ向けて「練習量を増やしている。体力の底上げとテクニックの向上を間に合わせて、北京では今以上のパフォーマンスが出来るように」と意気込んでいた。

◆山下陽暉(やました・はるき)1999年(平11)3月11日、富山・南砺市生まれ。南砺城端小1年から距離スキーを始める。南砺中-南砺平高-早大。17、19年世界ジュニア選手権、20、21年U-23世界選手権出場。21年自衛隊入り。家族は両親と兄。170センチ、65キロ。