開幕戦が中止となり、この日が初戦の東京ベイが、浦安を19-9で下した。

真新しいオレンジのユニホームに身を包んだフィフティーンが聖地秩父宮を縦横無尽に駆け抜け、集まった5998人の観衆を湧かせた。初戦に続き連勝を狙った浦安は1勝1敗とした。

東京ベイに記念すべき初トライが生まれたのは前半18分、敵陣深くで得たラインアウトからだった。モールで押し込み日本代表主将のピーター・ラブスカフニが抜け出し、並走していたフランカーのトゥパ・フィナウにパス。190センチ、115キロの恵まれた体格の32歳が、そのままインゴールに飛び込んだ。浦安に2本のPGを決められ、10-6で折り返した。

後半は浦安に自陣深くまで攻め込まれるシーンが多くあったが、オレンジの軍団は最後までトライを与えなかった。3本のPGで得点を積み上げ差を広げた。

今月7日に東京・国立競技場で開幕戦が予定されていたが、対戦相手の埼玉に新型コロナウイルスの陽性者が複数出ていたため中止になった。チームを通じてコメントを発表したCTBの立川理道主将は「この結果はコントロールできないことなので」と無念を感じながらも、「自分たちはやるべきことをやって、次の試合に向けて準備するだけだと思っています」と発信していた。

そんな主将の思いが実り、僅差の戦いで千葉ダービーを制した。フラン・ルディケヘッドコーチは「後半はエリアを取られたが、我慢強く戦えた」。日本代表主将のピーター・ラブスカフニは「グラウンドでプレーできることが何よりうれしかった」。充実のスタートが切った東京ベイは勢いに乗り、22日に兵庫・ノエスタで神戸と対戦する。