横浜キヤノンイーグルスが、日本代表SO田村優(33)の活躍で開幕2連勝を飾った。前半開始52秒。田村が相手DFラインの裏に蹴ったボールを、WTB松井千士が拾い先制トライ。同10分にも田村が敵陣10メートルライン付近から蹴ったグラバーキックをFW陣がつなぎ、最後はSH荒井康植がインゴールへ。田村のキックを起点に勢いに乗った横浜は同12、14分と2連続でノーホイッスルトライ。守備に難のあるコベルコ神戸スティーラーズ(旧神戸製鋼)を前半から突き放した。

神戸は前半終了間際にモールを押し込んでトライを挙げるなどしたが、序盤の失点が響いた。後半33分には横浜のCTB梶村祐介がFWの密集サイドを抜けだして約30メートルを走りきり、この日自身3本目となるトライ。神戸の守備は最後まで機能せず大量失点を許した。

トップリーグ(TL)時代の両チームの対戦は神戸の8勝1敗。TLでは初代王者に立った神戸だが、新リーグではまさかの開幕2連敗。厳しい戦いとなり、立て直しが急務となった。

この試合の最優秀選手には、3トライを決めた横浜の明大出身CTB梶村が選ばれた。梶村は「イーグルスとして歴史をつくろうとこの試合に臨んでいた」。ホームで勝ち点5を奪った横浜SO田村は「いいゲームができて良かった。準備してきたことがしっかり出て、プラン通り試合が進んだ。ベストの形。今、コロナで制限されている中で、これだけのお客さんが来てくれた。また試合を見に来て欲しい」と話した。